とりあえず花鰹、鰹節は日本の食文化の原点でありますので

いらっしゃいませ。市川商店です。
扱ってる商品は、花鰹と炒り子です。
板宿へ来て言うのは、親の代からやってますので。
親父が昭和25年からやってまして、私が40年くらいから親父の後を引き継いでやってますので。
今、私もまあ、ここへ来てこの商売してから50年になりますけど。

もう昔は一応花鰹、鰹はまあ言うてもようけ売れてましたけど。
今、だんだんインスタントのふりかけとかそう言う物に、お客さんもそう言う向こうに行ってますけど。
また花鰹が見直されて、戻ってきてるお客さんもあります。

要は、私はいっつも言うのは、古い物が新しと。
王道を悠々と、そう言う精神でやっております。

とりあえず花鰹、鰹節は日本の食文化の原点でありますので。
私らこないして生活しております。衣食住と言いますけど。
誰でも美味しい物を食べたら笑顔になると、そう言う気持ちでお客さんに鰹節を提供しております。

私も手も足も動かして削っておりますねん

●徐々に削れてますね

はい

●足で調節されているんですか

これは一応これバネがあって。
これここの、これが覗き窓になっとって。
まあ削りよってちょっと削りが悪かったら、これ一応バネをこっちゃする。
車で言うたらアクセルみたいな物で調節しておりますので。
お客さんは私がここで1人でボーッとしてこう放っとうようやけど私も手も足も動かして削っておりますねん。一丁前に。
これ1本で3分くらいで出来るよ。

とりあえず魚やったらみんなどんな物でも節になります

これが一応は花鰹言いまして、普通の鰹節を削った昔からの削り方で、まあ一般的に使う。
香りはまあ料理屋さんなんか皆これを。
これでお吸い物、おすましなど出汁とって、長年ずっと使ってきたような。
もう30年40年、同じ出汁の取り方で、ずっと使ってたやつをしてます。

ほから2番目に、これ糸削り言いまして。
糸削りは結局まあ言うたら、かんながのこぎりみたいにギザギザを入れて、細く削る。
これは最近言うても、だいぶ前から、まあ25年くらい前からこの糸削り、この削り方が出来まして。
それまで無かったこの細削り言うのはまあ、それまでは無かったわけだ。

それからこれが、鯖節と書いとるの。
鯖の上鯖節とそれからムロアジ混ぜて、まあ削ってはおります。
色は白いですね。

それからこれ。
これがまあ出汁用で、これ鯖あとウルメと。
3種混合と書いておりますけど、出汁物。
鯖もこっちのやつ、こっち側と違う鯖で、いろいろと混ぜて店頭に出してます。

それから、これが徳用出汁と書いて。
結局うどん屋さんが出汁出すやつ。
これ鯖とメジカ。メジカ言うて宗田節を混ぜて削っております。

ほかいろいろ、その時その時によって。
とりあえず魚やったらみんなどんな物でも節になりますけど。
まあ今まで削った物で、サンマから取れたって、サンマ節言うて出来た。

それからタコの小さい子から出来た。
獲れたときはタコも削ったことあります。
イカも削ったことある。

とりあえずどんな魚でも、一応は節になる。
ほんで削り節にはなります。

あまから手帖も大事に置いております

●あまから手帖に

まあ、ずいぶん昔ですけど。
取材を受けて、こんな写真を。
あまから手帖も大事に置いております。
これはほやから99年やから、18年前、今17年、18年前やね。

●これは何の特集で

いやこら結局、板宿市場が、ここまあ都市改造で、昔の木造から鉄筋に改装することで。
で、改装が終わってからこう言う新しい近代的な市場になった言うことで。
皆さんが注目していただいたわけで。

今は超硬刃言うことで、まあ100キロやそこらはもうこのかんなで削れますねん

●今の削り機と同じですね

それまでは古い機械を使ってたんやけど、都市改造を受けて、機械を新しくして。
もうほやから今でも25年くらいね。まあ使っておりますんで。
大事に使ったらまあ30年40年使える機械です。
かんなも昔と違って超硬刃。
昔は刃が鋼でしたので、すぐ切れんようなりましたけど。
今は超硬刃言うことで、鰹節を作る、削るのには、まあ100キロやそこらはもうこのかんなで削れますねん。
削れなくなったら研ぎ屋さんに出して、研磨所。
今まで大阪ありましたけど、大阪はもう無くなったから、今は愛媛県へ。
もう松山まで送っておりますけど。

●何ヶ月に1回くらい

だいたい2月に1回くらい送ります。

まあ身体の続く限り私も頑張ります。
はいどうも、ありがとうございます。

これセットにして神社でお祭りの時にお供えして。一応これ子宝に恵まれるように

鰹節は、一魚、1匹の魚の。
三枚に下ろして、中骨を取って、背中の節が雄節、おなかが雌節言うことで。
1匹の魚やは、結局雄節が2本と雌節が2本取れます。
で、これセットにして、神社でお祭りの時にお供えして。
一応これ子宝に恵まれるように。
でまあどこの神社でもみなお供えしたら、また終わったらうちで削って、また持って帰ってもらうと言うようになっております。