うわ、果物畑だ。ここは果物畑じゃ言うてくれたんがな
私が今、53年しよるかな。
20歳から。今73やけど。
20歳から果物屋して、一番、良かったなあと思って、感動したことは。
幼稚園くらいの子が50人くらいぱあっと帰ってきたときに、1人、パパッとあの辺から帰ってきてな。
1人、店の前へ立ってな。
うわ、果物畑だ。ここは果物畑じゃ言うてくれたんがな。
やっぱり一番、私が商売53年の生涯で、一番嬉しかったことかな。
いやいや。その子がポッと。
小さい子がな。自然にな。
あ、果物畑や。うわあ。言われて。
言われたんが一番。感動した言葉やけどな。
だから、果物と。
うちはこの隣の八百屋と、それからお菓子と、3つが。
食べる物ばっかりしとんねん。
やっぱり、生き残りするためにはやね
ここフルーツが、昭和39年12月1日。
それからお菓子が、平成2年の6月23日。
それから八百屋が、平成16年の1月2日から。
そやから段階的にこう、して。
果物が平成2年くらいまでにだんだんとお菓子屋に食われてきたわけですね。
敵になってきたわけです。
と言うのは、その当時からちょうどお客さんの中で、パートいう言葉がどんどん出てきたんです。パート。
昔は、男が働いて、女の人が家庭を守って食べさしていきよったんです。
それが今の人は、働きに出だした。テレビの普及でやね。
どんどんどんどん、テレビの普及したあれでやね。働きに出だしたから。
子どもに、果物を剥いておいて食べさすとか、リンゴ食べさす言うことは無くなって。
お金でお菓子を買うとか言うんで、それでだんだんと果物が、お菓子屋にやられだしたから。
敵になったんです。
だから敵を敵にせんと味方にするには、お菓子屋したんがええかなと思うてお菓子屋をした。
それから野菜は。
まあ、おたくらも見て分かるように、だんだんシャッター通り言うて、市場がだんだん廃れてきて。
いつかは締めないかんときがあると。
それで、息子が、今次男があとを継ぐ言うて、入ってきたもんやから。
やっぱり、生き残りするためにはやね。
果物とお菓子は配達無いですね。あんまり。
野菜はあるわな。食堂とかレストランとか幼稚園とか。
そやから、生き残りするには八百屋をした方が良いんかなと言うんで、野菜をして。
だから今、こっちで野菜が40くらいかな。全体の。
それから、果物が35。
それから、お菓子が20。全体の売上の。
だから今、野菜が一番、トップになっとる。
だからまあ、生き残りがなんとか出来る。
生き残り言うんか、果物とお菓子があかんでも、野菜の配達だけでもなんとか行けるんかな言うて、野菜をしとる。
そういう趣旨なの。
やっぱりお客さんが見て楽しむような店造りをせんといかんので
やっぱりお客さんが見て楽しむような店造りをせんといかんので。
売れん物もあります。有るけど。
やはりお客さんが見て、買わんでも楽しむ。
まあ例えば、花を置いとったらやねえ、枯れたら0なりますわね。
果物の珍しいもの置いとっても0にはならんわね。なんとか金にするし。
見て楽しんで。
それで障害者とか、そんな歳の行った人でも、こう車椅子でずっと入って近くまで見えるように、こう広うわざと。果物の場合は。
だから見て楽しむような。
●ドラゴンフルーツも
せやけど安いですよ。こんなのはね。
やっぱり問屋が、売ってくれへんか言うてね。
特殊なん多い中、ようけ余ったら言うて来るんですよ。
店言うのは、お客さんに見せるから店言う名前なんで
よく従業員にも言うんやけど。
店言うのは、お客さんに見せるから店言う名前なんで。
まあ逆に言うたらね。
博打言うのは、場所が寺銭を取るから。
1万円張ったら2500円場所が取って、7500円を配当に渡しよる。
だから博打言うんですね。
だから店言うのは、お客さんに見せるから店。
だからお客さんに見せるような店造りをせえ言うて。
そやからうちの前は、店の前立ってもらったら分かると思うけど。
果物も野菜もお菓子もね。店の前に立ったら全部一目で分かるような。
あそこの前から。
ちょっとこっちのこっちからちょっと見て。
ここで見て、野菜はホッと見たら全部が一目で分かるように。
果物はここへ立ったら全部見えるように。
お菓子はお菓子屋で全部一目で見えるように。
これが店というやり方で。
見せるから、それで店と言うんだ言う説明。
これが基本になると思うんですよね。商売の。
やっぱお客さんのお店やから、中が見えるようにするんで
だから今日は買わんけど、次にまた、ここに有るから買いに来ようかな、言うような店造りをして。
この前うちもこの前の土曜日に忘年会したんやけど。
この店はみんなの店じゃないんやから、お客さんの店やから、そう言うつもりで。
皆、店を継ぐように言うてね。まあ厳しく従業員に言うたとこなんです。
まあ、立って見えるようにするのが店やからね。見せるから店でね。
やっぱお客さんのお店やから、中が見えるようにするんで。
品物は毎日、生き物ですからね。昨日と今日で品物は全然違うんです
一番やっぱし言うのは、こういう所で言うのはまあ。
今は我々はスーパーとスーパーの間の谷間で商売して、生き残りですね。非常に厳しい所やから。
そらスーパーが出来ないことを、やっぱしやると。
まあ配達もそうです。
品揃え。それから小分けもするし。
いろんなことをする。
言うのがまあ1つの狙いで。
我々大手にはやっぱり勝てないから。
けど、仕入れは野菜と果物、こう言うなのは、やはりスーパーのバイヤーとかそんなんが出来ないこと。
まあ朝早く仕入れに行くとか。
もう私いつも、今でも2時に起きるんですよ。朝。
2時に起きて、それで手を洗って、店には2時半に入るかな。毎日。50何年間。
ほんで、息子が3時に入ってきたらね。
それまでにもうFAXが入っとるから。こうやって注文が。
夜遅いときは、3時頃に入りよる所が有りますわね。飲み屋とかこう。
それを見て仕入れに行くんです。
ですから、スーパーやこう、そんなことできんでしょ。
前からこう、バイヤーでこう、商談してするような話。
我々はその日その日にやるんでね。仕入れに行くんに。
そんで、品物は毎日、生き物ですからね。
昨日と今日で品物は全然違うんです。
野菜は値段も違うし。
だからそれに合うた商売をするんで。毎日。
お客さまは神様や言うけど、ほんまは、私はどっちか言うたら問屋の方が神さんやと思う
まあ一言で言うたらこの商売は、特に野菜の場合。
果物もそうですけど。
毎日が計画、実行、まあ反省。
計画は仕入れ。実行は売ること。
反省は在庫を上げて、その日の利益率を出して、それが、毎日を振り返ることが一番大事なの。毎日を。
まあそら、なんの仕事でもそうやろうけど、特に我々は、毎日毎日を。
スーパーはそう言うことは出来ないと思うんです。
やっぱり今は、一番大事なのは、仕入れの方かな。
仕入れの方の、売ってくれる人が、安くてええ物を、情報を早く。
安くて良い物を安く売ってもろたらやね。お客さんに自然にサービス出来るんですね。
だからまあ、お客さまは神様や言うけど、ほんまは、私はどっちか言うたら問屋の方が神さんやと思う。
問屋がサービスしてくれて、ちゃんと安くてええ物を売ってくれたら、お客さんに自然にサービス出来る。
安くて良いのを、と思います。
一番下の人間やから、そうしよんで。みんながそう言う気持ちでやって欲しいと
私は果物仕入れて、息子は野菜を仕入れて、息子の嫁がお菓子の方の仕入れをしよるんです。
もう家内はあの世にいっとるけど。
家内がお菓子屋しよったんですね。あの世行ったから息子の嫁にさしとんです。
分野言うんかね。責任を取らないかん部門ね。
そやから私はこの前も従業員に言うんやけど。
一番下の人間やから、朝早うから一番遅うまでして。
365日のうち361日。4日休むだけです。1日2日3日4日だけ。あと休み無しです。
けど一番嫌な仕事を朝早くから遅うまでして。休まんとして。するんで。
一番下の人間やから、そうしよんで。
みんながそう言う気持ちでやって欲しいと。
ただ皆考えてくれないかんのは。
責任だけは私に有るんやから。
事故が起きたときとか赤字が出たときとか、そう言う責任は私に有るんやから。
皆そう言うようなことの無いように、気を付けるように言うこと。
言うふうには、皆に、まあ忘年会やの時に言うんやけどね。
60以上、11人も居る言うたら珍しいでしょ
うちはこの前の忘年会でも言うたんですけどね。
60以上の者が半分居るんです。
それはなぜか言うたら、皆辞めんと居るから。
もう長い子は35年くらい居ります。
と言うのは、辞めんと居るから高齢化になる。
だからうちの店は、60以上の人は私を除けて11人居るんです。
22人のうちやね。11人が60以上なんです。
だからその方達には、私を含めて、まあお店が潰れたらあと再就職難しいから、店がそうならんようにやね。
体力もだんだん弱ってくるから、知恵を出して、お客さんに喜ばれるお店造りをやね。
特に60以上の人、頑張るように言うて言うたることしとう。長う続くためにはね。
60以上、11人も居る言うたら珍しいでしょ。
その中で女の方は、お父さんが自分とこの主夫をして、奥さんが働きにきとう者が何人か居るんですよ。
その人のお父さんが定年で、お父さんが家の主夫をして、女の人が働いて。
そう言うような人。何人か居る。
だからまあ、みんなそれなりの生活せないかんからな
一番上が68くらいかな。
ポーアイから自転車で来よるけどな。
今日は休みやけど。
68から無いと思うんやけどな。
みんな頑張りますよ。
●楽しいんでしょうね
いやいやいや。そうやなしに。
私があかんから皆がしよんちゃうかな。
やっぱり皆、生活するためにはな。
やっぱしうんと。
女の人でも270時間くらい働きよう人ようけ居る。女の人60以上で。
だからまあ、みんなそれなりの生活せないかんからな。
まあ職場が良くなくなったら、その収入が無くなったら、えらいことやからな。
今果物に買いに来とる人が一番ニコニコしとるんですよ
今果物に買いに来とる人が一番ニコニコしとるんですよ。
と言うのはね。前からパッと見たら分かると思うけど。
野菜に買いよう時のお客さんの顔は真剣にね。殺気立っとるんです。
もう一言で言うたら百貨店のバーゲンを買いよるような物で。
バーゲンだったらね。バアッと有ったら一瞬5つほどバアッと選ってね。パッパって取ってね。
ちょっと横で見てあと最後1つか2つを買うと言うような買い方ですわね。
と同じで、野菜の場合は見る目がもう皆鋭い。
どれが安いか、どれが新鮮なんか、何を作ろうか言うの。
もう顔が引きつっとる。
お菓子の場合は、だいたい味が分かっているから。
スッと入って、特売があったらそれ買うけど。
それからまあ、あんまり言われん話やけど。
だんだん新しいのが下にあって、入れ替えますわね。
スーパーでも牛乳は。それと一緒でね。下を取ったりするくらいで。
味は前食べた味とだいたい同じですわね。
塩とか醤油とか、全部量が一緒やから。
果物はその日その日に全部違うわね。味が。
それから木でも南に日がよう当たったんと、北側のミカンとか糖度が全然違うから、どれが美味しいか。
だからまあ、百貨店で買う言うたら、野菜はバーゲンで買いよるような。みんな引きつる。
お菓子はもうだいたい定番で、シャツとか靴下とか言う感じで。
果物は、ネクタイとか帽子とか、お洒落な物を買うとき言うのは、ニコッとした、何が美味しいかな、
それでも買わんでもええけど言うような感じで、全然違うんですよ。
まあ平均ですよ。まあ平均そう言うような感じでね。
一生懸命働きようるような人に、みんなに分配して
硬いのが良い人はこの色で、柔らかいのだったらこっちが良いですね。
柔らかいのが良い言うたら柔らかいの、種なしの柿やったらこれが種なしの柿。
いろいろ有るからな。その人の好みが。
まあ大変な商売です。
●楽しそう
まあお客さんの喜ぶ顔を見てな。
売上が少しでも多かったら儲けは無かってもね。
私らそやからそういうとこは全然無しです。
私が給料もらえる給料、取っとる給料くらいをみんなに、22人に努力賞言うてね。
給料以外にみんなに振り分けるんです。
よく頑張った人にね。私の給料もらうくらいを。
みんなに毎月毎月。みんなにね。
だから、遅刻したり、休みやない日に休んだような人は当たらんけど。
一生懸命働きようるような人に、みんなに分配して。
お金を儲けることより、人を喜ばしとく言うのが一番ええんとちゃうかな
経営者は、やはり従業員に安定した生活するようにするのがやっぱし経営者の一番の責任やから。
まあ私はなんとかそれがもらわんでも食べていけるから、ああ良いかなあと思うて。
みんなが楽しゅうして、する言うことが、またお客さんに還元しよることやから。
そう言う、まあ、お金だけとちゃうんとちゃう。人生は。
お金を儲けることより、人を喜ばしとく言うのが一番ええんとちゃうかな。
そうせんと、従業員がちゃんとせんと、お客さんにサービスできんからね。
いやいや、ほんなあれやないけど、まあまあ大変ですけどね。
と言うか、人数もようけ掛かっとうぞ
だいたいここでね。今日で850人くらいかな。このレジで。
それで、果物は700人から。700人から800人。
お菓子が300人くらい。
せやからだいたい野菜と果物とここで2000人くらいかな。
平均、平均ね。3店舗でね。
●品揃えしないといけませんね
捌くようにな。
と言うか、人数もようけ掛かっとうぞ。
だいたい12,3人から15人くらい。平均。
休まんとするから交代交代でするわな。だいたい。
だから今、どやろ。
お菓子屋は今日は2人、果物屋が5人くらいと野菜が6人か7人くらい。
配達もしよるし。
配達はもう朝からずっと。いろんなところに。
朝は幼稚園関係。朝一は幼稚園とか。
それからもう1個は食堂とかレストラン関係。ホテル。
それから夜は飲み屋街。三宮とか。そう言うふうな。
飲み屋街やったら5時頃じゃなかったら開いてないから。
幼稚園の方は朝早うなかったら昼の料理をせないかんので、昼の商材やね。
じゃから早納めて昼までに料理して子どもに食べさすとか。
その日のメニューに、言うような感じなんで。
そんなんこんなの今で150円でこんだけ言うたら
野菜の方は特にね。商売人言うのが相当居りますね。
三宮やらいろんな見ても、商売の人で1500円とか。
まあ今買いよる、あのメンマやこう持っとう人は商売人やけど。
野菜は特に多いですね。商売の人はね。
そやなあ。3分の1くらい商売人かな。
●これは手作りですか
いやこれは中国から入ってくるんです。
仕入れで取ってきて置いててな。
まあ今から時期ですね。寒いときに。
ここが年寄りが多いから、結構。ほんと。
そんなんこんなの今で150円でこんだけ言うたら、150円買うたら。
うちはあれを500円以上買うたら、値段あれはサービスで
まあ問屋が安くね。
なんぼでも、値段を書かんと。
これを丸言うんで、委託言うんですね。
委託で売ってくれ言うたら、なんぼでも入る。
こんなバナナ1個でも今日たびまた来てまた明日も来るけど。
値段を問屋が入れんとこっちが売れた値でお客さんが。そんなん。
と言うのは、バナナやこうやったら、あれ1ケースね、捨てる言うたら500円要るんです。経費が。
あれ問屋が余ったらね。捨てたら500円金払わな、払うて捨ててもらわなあかんねん。
まあ例えば。日付切れね。
今のあの甘酒。あんなのはね。もう10日までなんです。日付が。
そしたら10日過ぎたら、捨てるのに金要るんです。
うちはあれを500円以上買うたら、値段あれはサービスで。
500円以上買うた人にはサービスであげるんです。
それからあれは、味噌はじゃねえわ、甘酒は。
あれはもうレジ来た人でみんなにあげよんです。ただで。
と言うのは、10日までやから、仕入れに行ったところでやね。安く買うんですよ。もう日付が無いから。
問屋はそれ残したら、今度は放すのに金要るんですよ。
だからどっちも共存共栄でどちらも栄えるわけですね
もう道はあってね。向こうからね。
もうちゃんとこう連絡入って。
これをしてくれ。あれしてくれ言うて。
どちらもが持ちつ持たれつで。助け合い言うんかな。
だからどっちも共存共栄でどちらも栄えるわけですね。
捨てるのも金が要るし。まあそんな感じがあるんです。
●お休みは
そうそう4日だけ。4日だけ。
正月も仕事しとりますよ。
と言うのは、決算が12月やからね。
もう1234くらいで帳面しとかんと。
●お身体は大丈夫ですか
身体、大丈夫です。
休んだ方が身体悪くなる。
●ありがとうございました
はいはい。
あの先ほどなん取ってください。