最近、街で写真を撮っている人をよく見かけます。
飲食店に入ると、料理の写真を撮っている人を見かけます。
考えてみると、多くの人がスマホという「カメラ」を持ち、SNSに投稿するネタを探しているわけですからね。

「中国人観光客の財布を開く80の方法」(岡部佳子著 新潮新書)という本を読みました。
著者の岡部さんに聞いてみました。「ここに出てくる中国人、日本の若者に似ていませんか」
実は自分もそう思うと岡部さんからお返事をいただきました。

中国では、写真を撮ってはいけないところがほとんど無いのだそうです。
だから写真好きな彼らはどこででも写真を撮る。そしてSNSで見せびらかしたい。
これって、まさに今の若者の行動だとは思いませんか。

自分は今、こんなところに居るのだ。こんな経験をしているのだと言うことを仲間に伝えたい。
そして「いいね!」をしてもらうことで繋がりを感じたい。
そんな友人の写真を見て、自分と同じようなセンスの友人と同じ経験をしてみたい。そこで自分も写真を撮りたい。

フォトジェニック:Photogenicと言う言葉があります。辞書を引くと「写真写りの良いこと」
最近はインスタジェニック:Instagenicという言葉も出てきています。若者がよく使っている写真の共有サイト、インスタグラムで見栄えのするような写真写りの良さですね。

考えてみると陳列、商品、店構え、店主の表情、市場にはフォトジェニック、インスタジェニックなものがたくさん有ります。

今まで僕も、市場のようなところで写真を撮るのは失礼なことだと思っていました。
そんな「常識」に捕らわれて、写真を撮っている人を苦々しく思うこともありました。

でも、ちょっと考えてみてください。

「フォトジェニックな市場」って格好良くないですか?

写真を撮ってもらえるような市場、写真を撮りたくなるような市場、そんな市場。ちょっと素敵じゃないですか?

福田 浩
昭和36年生まれ アートシステムコンサルティング代表 ウェブコンサルタント ビジネスコーチ
ICHIBA-KOBEプロジェクトでは動画編集、ウェブ関連を担当