割とええ魚はいっぱい触ってきたと思うんですけどね

いらっしゃいませ。甲南食彩館の魚祥です。
昭和8年の創業で、来年には85年目を迎える。
まあいわゆるこの辺ではもう老舗で通った店でございます。
僕自身が今もう一応四代目と言うことで、頑張って引き継いで行きたいなと言うふうに思てます。
十八の歳から約三十四年ちょっとですか。
東京神戸大阪でいろいろ勉強してまいりました。
お寿司和食全般ですね。
いわゆる高級店言ったところに属してましたから、割とええ魚はいっぱい触ってきたと思うんですけどね。

いわゆる魚屋さんの業界で活け物屋という商売ですね

先代さんの時代から、魚祥の看板には近海高級鮮魚店言う看板が掛かってましたんで。
それをこう言うセルフ型のスーパー形式なんですけども、どっかそこを残しときたいなと言うふうな。
ある種のこだわりで。今でも無理してでも置いてます。
いわゆる魚屋さんの業界で活け物屋という商売ですね。
活け物て今の人は生け簀で上げた魚を養殖の物を活け物と言うんですけども、魚屋さんの業界では天然物を扱う店が活け物屋なんです。
こだわりとまでは行かないんですけども、どっかそれは店の中で止めておこうと言う思いで、日々仕入れもやっております。

5キロ以上の活けサワラは坊勢、あるいは淡路、あるいは愛媛

鯛やったら明石淡路の鯛にこだわって。
甘鯛やったら日本海、京都の宮津。宮津ですね。
ほんでサワラやったら活けサワラ、5キロ以上の活けサワラは坊勢、あるいは淡路、あるいは愛媛。
その辺の魚にこだわりますわね。
その辺の魚がいわゆるこの辺ではまあ一番物なんでしょうかね。

そう言うのを僕が好きで。仲買さんもあんたとこ好きやろ言う感じで

いわゆる大っきい魚。
昔から大っきい魚がうちの親方が好きやったもんで、大っきい魚には結構こだわりが。
例えばこれから寒なったら5キロ超える淡路の鯛とか、それとか和歌山、九州で獲れる15キロを超えるクエとか。
たまにそう言うのを僕が好きで。仲買さんもあんたとこ好きやろ言う感じで。

どんだけこう魚体が丸く膨らんでるかなんですよ

15キロ超えるともうまな板載らない状態ですから。
15キロ。1.20~30か、そんなんちゃいますか。
私センチよりね。
やっぱりこう、どんだけこう魚体が丸く膨らんでるかなんですよ。
細く長くじゃなくて、グッと凝縮されて肉厚で見る。

やっぱり一番魚の脂が全体に回って味が熟成しますんで

もちろん獲れた状況、獲れた時期言うのにはこだわるんですけども。
まあうちで加工して、こう言う商品は、例えば3日後が美味しいですよ。
もっと大きかったら、これ一週間後がほんまは美味しいんですよ言う形で、お客さんに提案して。
いついつこれやっときますから取りに来てください言うみたいな形は、たまにやらしてもうてます。
やっぱり一番魚の脂が全体に回って味が成熟、熟成ですか、熟成しますんで。
その時はちゃんとうちの方で下ろしまして、そこをちゃんと氷で締めて加工する、加工じゃなくて保管する言うのは、技術と培ってきた知識というので、これくらいやろう言うのはもう自分の中で持ってます。

やればやるほど奥深いし、面白いですからね。それが一番です

僕が思うには、うちの若いスタッフに伝えたるんも、伝えたると言うか、まあ伝えていくんも、これから僕の仕事なんかなと言うふうにも。
もう全然知らないですからね。今の若い人は。
もちろんお客さん自体も、ほとんどの方が分からないですからね。
それを接客の間で、そこ魚の好きなお客さんにはこれこれこうですよ、こう言うのが有りますよ、ならいついつお届けしましょか言うのは提案出来ていったら、また面白いんかなと言う。
やればやるほど奥深いし、面白いですからね。それが一番です。
僕がワクワクしながら仕事したいんが一番です。

楽しく魚のお話が出来たらそれが一番やと思いますんで

来年早々にうちの店がリニューアルオープン言うことで改装しますんで。
それに向けて売り場の方もある種対面をしながら、お客さんと触れあい声かけしながら、楽しく魚のお話が出来たらそれが一番やと思いますんで。
またいつでも僕を見つけたら、声掛けてもうたら、いろんな話をさしていただきますんで、よろしくお願いします。