ええとあれはねえ。午前中ですよね
もしあれやったら、むこうの湯葉してるときとか撮って欲しいんですけど。
●もう終わってるんですか
もう終わってます
●何時頃ですか
ええとあれはねえ。午前中ですよね。
だから11時くらいからですね。
その時によってちゃうんですけども。
こっちの段取りが済んで、向こうに人間が居ないんで。
●何人くらいでされているんですか
今は4,5人ですね。
でも甘みがあるから、美味しいんです
●原料にこだわっているとか
ものは北海道の鶴の子大豆。
あと東北とか新潟の分の、その年の良い分の作り方とかいろいろ有るんですけども。
●鶴の子大豆って
まあもうほとんど作ってる農家さんが少ない。
だいたい北海道内だけですね。出回ってるのは。
もの自体がめちゃくちゃ高いんで。
もともと昔から煮豆用の大豆で、北海道の鶴の子が一番美味しい、甘みがあるって言う感じで言われてて。
それを一遍、豆腐に使ってみよう言うことで。
やっぱり、豆腐に使うんやったら、やっぱりちょっと油分が少ないんで。
でも甘みがあるから、美味しいんです。
なかなか作るんも難しいんです。それを上手く作りまして、にがりに合わしていく言うのは難しいです。
やっぱり一番ピカピカの大豆で
そうです。
今でもやっぱりねえ。
農家さんが違うんで、大豆的にも安定しないんで、品質的にも。
でもやっぱり、美味しいんは美味しいんで。
普通の大豆のこう言う三角形のピラミッドがあったら、例えば一番上が国産大豆が100%のうちであれば5%くらい、
その中の5%、もう一つ大っきくした100パーの中で、国産大豆の中でも一番上の部分。
その大豆でも、まだもうちょっと一等二等三等等外とか、その物によって使う部分もあるし、
それをもっと磨いて磨いて手織りにして、それを食べていただく。
おからもそれで食べていただく。
やっぱり等級の低い分は、やっぱり野菜とかと一緒で、虫食いだったり。
そんなんが、おから入れたら、そう言うの食べてはることになるから。やっぱり一番ピカピカの大豆で。
やっぱりその日によって出来は違いますよ
●最高級の豆腐ですね
そうです。
日本一原材料が高い。でも一番美味しい。と思われる。
やっぱりその日によって出来は違いますよ。
だから柔らかい日もあれば、ちょっとねえ。硬い日もあれば。
ちょっとにがりが入りすぎて硬い日もあれば、ちょっとざらついてるときもあれば。
まあそれも市場のね。そう言うの楽しんでいただいたら。
だから今年の鶴の子にしても粒は小んまいですね
●これが鶴の子大豆ですか
これはね。鶴の子とね。丹波の黒豆を掛けてる大豆なんですけど。
これも今年の分はもう、今年いうか、28年度産、27年度産。
新しいやつ、12月に出る分はもう今年はダメなんです。
北海道自体があんまり良くないんで。
サンプル持って来てもらったやつでも、漬けるだけでもう皮が剥けちゃって。
だから今年の鶴の子にしても粒は小んまいですね。
だから普通の北陸の方の豆にしても、ちょっと雨が当たってるんで、あんまり状態は良くは無いですね。
自分の身体を守るために、思い切り当たり前のように食べていただいた方がね
●業者さんも買いに来られる
そうですね。飲食店。割烹屋さんとか。
あとはもうね。美味しいの食べたいって言う方々が来てくれます。
一遍食べたらもうね。1回2回食べたら、もう次のん食べたら、やっぱり違うな言うことなりますけどね。
良い物言うのが、自分の身体にもうねえ。入れるもんですから。
口が肥えるとかじゃなくて、自分の身体を守るために、思い切り当たり前のように食べていただいた方がね。
身体に良い物です。自分が食べるもの。
ほんで、じゃあ他にもこう言うの有るよって、お客さんにね。こう言うのがあるから食べてください言う。
ま。子ども達にも、食べるには、やっぱり一番良い物。
自分の子どもにも一番良い物。
美味しいもんってやっぱりこう言うね。挑戦があるんとちゃいますか。見えないところに。
材料ですね。
だから豆乳とかお豆腐とか、もうだいたい普通、添加物が入って。
消泡剤とかが入るんですね。
うちのはもう無消泡なんで、昔ながらのそう言う考えです。
だから、美味しい水とにがりと大豆だけ使う。
●水にもこだわりが
今はミネラル水のこう言うのをちょっと使ってるんですけれども。
あと、そうですね。どう言うんかな。
柔らかい水ですね。軟水ですね。
ご飯でもやっぱりね。やっぱりお水によって炊き上がりとかも違いますし。
秋になったら、その時の新米が出て、食べたら甘みがある、旨みがある。
お豆腐にも同じように甘みがある。
大豆にも旬があるから、だから今からの、12月からの新大豆が入ってくるときに、一番美味しい大豆が入ってきて。
作るんがちょっと難しいです。柔らかいから、品物にはならないです。
だから、ほんまにもう商品にならないような柔らかさです。
でもそれを知っちゃうと、またこの時期になったらそれを食べてみようかなと言う気になる人もあります。
だから湯豆腐とかにしても、やっぱり一番美味しい。もう、もうここだけ。
ほとんどがそんなもんは使わないですね。
やっぱり、ならない。油分が無い。
もうそう言う、ひねもんひねもん使ってるんですね。
だから、美味しい美味しいもんってやっぱりこう言うね。
挑戦があるんとちゃいますか。見えないところに。
じゃあ僕らはその人らが頑張ってるから、もう一つもう一つ頑張ろう
●鶴の子大豆を使い始めたのはいつ頃からですか
あれは震災のあとくらいからですね。
しかも震災で、もう豆腐屋さんを辞めようと思って。
でも来てくれるお客さんが、美味しいよ言うて言うてくれるから。
なんとかもうちょっと頑張ってみようかなって言うことで始めた言うことがあるんです。
いろいろ行きましたね。
だから、年に一遍は今でも、なるべく行くようにしてるんですけど。
北海道に行って、業者さんに会って、あと農家さんに会って、農協さんに行って、これどうですかどうかですか言う感じで。
やっぱりコミュニケーションが無かったらねえ。
作ってる人も、ほんまにこんなもん作ってるから、もうちょっと大豆を作るん頑張ろうとかなるし。
じゃあ僕らはその人らが頑張ってるから、もう一つもう一つ頑張ろう。
じゃあそれをお客さんに伝えて。
こんだけのもんを作ってるから、値段は高いですけども、普通のそう言うの考えたら、ぜんぜん普通にスーパーで売ってるのよりも安いですよって言う感覚ですよね。
僕らは、母親が全部そないしてしていってくれてるから、ほとんど外食とかもしないですね
そっからお客さんがその人の思いを伝えて、次のお客さんへ伝えていく言う感じですね。
そう言うのが、スーパーに無い、こう言う市場の良いところやと思いますね。
だから、こう言う若い人らも、そう言うふうに来ていただいて、ああこんなんやったわ、あんなんやったわ言うてしゃべってくれて。
是非にまたああ美味しかったわ言うて、じゃああそこ行こ言うて。
月に一遍でも、週に一遍でも美味しい物を食べようって言う。
表で食べても、そんなに美味しくないし、言う感じですね。
やっぱり家で食べる物が一番美味しいですよ。
間違いないです。
だから僕らは、母親が全部そないしてしていってくれてるから、ほとんど外食とかもしないですね。
だから母親が作る物、表で食べても母親の食べる方が美味しいですから。
母親と同じ物、食べよう思ったら、割烹屋さんとか行ってめちゃくちゃ値段、高いですからね。
ああ同じ味やって言う感覚ですね。
ほな、お母さんも好きやから、してみましょかっていう感じでね
じゃあじゃあ、そう言うのをもっと知っていってもらおうって言うて、ちょこちょここう言うしないようなんも。
だからおかずがちょっと、おばあちゃんとかが居るから、一人になって食べれないから作れないからね。
一人で作ろう思たら、お野菜いっぱい炊き上がって作るから。
ちょこちょこっとお客さんがしてしてって言うから、ああ美味しかったわって言うから。
ほな、お母さんも好きやから、してみましょかっていう感じでね。
だからこう言う物も、またもうちょっと増やしていきたいなと言う感じですね。
基本的に自分が美味しい言う感じたら、こう言うのを買いはって、小鉢にちょっと入れて、よくおうちで美味しいの飲みましょう言う若いお兄ちゃんとかもね。
お母さんお稲荷作ってくださいって、週に一遍来てくれる。
一番美味しいのんを、毎日頑張って作ることです
●これだけは譲れないものは
譲れないもの。
今の状態を維持することです。
一番美味しいのんを、毎日頑張って作ることです。
●休みは取れてますか
取れてないですね。
休みもどっちみち入るんでね。
作ってないんですけど、次の日の豆仕込んだらなあかん。
前の日に漬けなあかんから。朝来て、漬けて、ゴミ出しして。
あと配達とか、そう言うの行って。
まあ前ほどではないです。
前は、前もフル回転してたな。休み無かったですからね。
ここ7年くらい。だからそう言う状態で。
だからここも、漬物屋さんも、フル回転です。
あそこの神亀さんも、休みの日もずっと仕事してますねん。
昼網も行って。
昼網行ってます。休みの日でも。
彼も休み無いです。
今やってるメンバーは、ほとんど休み無いですね。
楽しんでますね。彼らは。
次ね。自分の子ども引き連れて来るわけです
お店屋さんがここは絶対大丈夫って言うから、次のお店屋さんがあそこやったら買いに行くんやったら買いに行こうかって言うことになる。
やっぱり信頼です。それを裏切らないように頑張るだけです。
こんまい子がこう大きくなる。次ね。自分の子ども引き連れて来るわけです。
そこの頃には僕らはもうかなり歳取ってますけど。
それが本能じゃないんですかね。たぶん
お客さんのペット、ワンちゃんが居って、おからとか餌に入れます。でも他のは食べません。だから動物のあれですね。
だからこう保育園とか行っても、やっぱりそこで食べて、細かいにして食べるけども、家帰ってお母さんが今日ちょっと時間無かった、他で買ってきて、こう細かいに刻んでも、子どもは一番ね。五感が優れてるから。
それが本能じゃないんですかね。たぶん。
自分にいけない物が入ってくる言う感覚ですから、やっぱり食べたくない。そう本能ですそれ。
前の鳥の話でも、お豆腐ちょっと端っこ割れてるから持って帰ってジュウシマツに渡しよったら、こう食べるけど、他所のん持って来たら食べない。一緒ですね。
置いとくと他所に、お店屋さんとかも買いに来ますんで
●ここのおからなんて本当に贅沢ですね
そうですね。だからお店屋さんとかも買いに来ますしね。
●実はおからにお目に掛かったことが無いんです
置いとくと他所に、お店屋さんとかも買いに来ますんで。
おかず作ってはるとか、炊いてはって売ってはるところも。
鳥でもそうやもん。鳥がね。
うちのね。豆腐。この小っさいのこぼれたのね。こう渡したらね。
それ食べてね。ほんで他所でね、豆腐が次、切って食べさしたらね。
なんかほんと、鳥が吐き出した言うてからもう。
ようね。聞くと。食堂の人が買い物に来て、ほんでこれ、これやったらうちの食べへんわ、他所の食べへんわ。ここのじゃなかったら。
端っこ無いかしら言うた言うて。なんか捨てたね。鳥やけどね。
ほんで他所のん食べたくなかった。
そんなお客さんがほとんどやねえ。昔からねえ
それでもねえ。
いろんな物を食べていっちゃうから、やっぱり舌が鈍ってきますよね。大人になってきたら。
だけど遠いところに引っ越しした人がね。
バイクでわざわざね。三木の方から。
ちょうどね。仕事の帰りにね。
子どもがね。味噌汁食べへんからね。
どう言うの。スーパーで買うたんとかね。他所で買うたん食べへんから言うて、冷凍さしとうねん。20枚くらい持って帰ってね。
味噌汁の中へ。
子どもが小さいときに、もうほんまこんな、おたくより小っさいときに、あんな時からね。食べとるからね。
油がて言って、そんなん言うてる。
そんなお客さんがほとんどやねえ。昔からねえ。