今はあんまり無くなっちゃって、あれをまあ一応隅の方に置いてます
●鯨の専門店だったんですか
そうですね。
鯨だけでは無くて、やっぱり塩干物で。
シャケとかは元々あったみたいなんですけど。
●看板に鯨と
そうですね。
元々メインが鯨だったから。
今はあんまり無くなっちゃって、あれをまあ一応隅の方に置いてます。
まあベーコンとか鹿の子とか皮とか赤身とか、一応置いてます。
昔っから食べてらっしゃる方が多いですね
●鯨は一般の方も
一般の方。
もうね。今商売人さんは逆に鯨が高すぎて、それで商売って出来ないんで。
昔っから食べてらっしゃる方が多いですね。
今の時期、水菜とハリハリって言うメニューですね。
鹿の子が一番美味しかったんだけど、100グラムが1800円という恐ろしい値段なので、一応出しては居るんですけど。
皮と赤身と混ぜて。
皮とか赤身だったら100グラム600円なんで、混ぜて炊いていただくのが今一般的。
どうしても鹿の子という方もいらっしゃるんだけど。
特に今、年末だからね。
鹿の子が食べたいという方が、遠くからも来てくださるんですよ。
まあ大阪とか、遠く言うてもそんな遠くじゃ無いけど。
でもここら辺じゃなく、割と遠くから来てくださって。
ここらの人もう紅じゃ無いと鮭じゃ無いみたいな
●紅鮭も
そうですね。紅鮭。
これは輸入物のカナダから来てる分。本場の紅鮭で。
これは北海道沖で獲れてる鮭で。
ここは甘塩と辛塩。
冷凍で来てるんで、それを強火でして、辛くして昔の鮭みたいに。
塩吹くような鮭作って売ってるんです。
塩蔵、塩の液体で。
まあこれが結構売りで、辛いのが食べたいという方が来てくださる。
あと夏なんかは塩吹いたのを舐める。塩分補給に舐る方が居る。
辛いの食べたやつにね。
関西の人はやっぱりね。紅。
関東の人は割と新巻、秋鮭。ちょっとピンク系食べるんですけど。
ここらの人もう紅じゃ無いと鮭じゃ無いみたいな。
なんかね。鮭のアラ。アラに見えない。
なかなかアラも出来なくって。
でも皆さん粕汁したいから。
粕汁するには辛いのと甘いのとこう混ざったような味が美味しいから。
なるべく端っこの方、尻尾の方とか使って作ってます。
なかなかお値打ちです。
ここの市場の人は、味の付いた物より自分で調理するの目的で市場へいらっしゃるからね
●ほかに作ってらっしゃるのは
あと味噌漬け。
サワラの味噌漬けと。
一応銀ムツの味噌漬け、一切れ800円てのも奥にしまってます。
もうどうしても食べ、それもね、鹿の子と一緒で、昔からあるからどうしても食べたい方。
どんどんやっぱり上がっちゃてる物だから。
こんなよ。こんなちょびっとで800円。美味しいですね。脂良く乗ってるんでね。
ただその銀ムツがね。
昔からのお客さま、あるのを知ってるから言ってくださるけど。
あまりにも高くて、あんまりいっぱい作れないから。
しかも、お出汁で溶かすよりは冷凍したままでお渡ししてる感じですね。
まあ今、年末だから、数の子やら出てきてますけど。
●塩抜きは
自分でしなくちゃなんない。
結構ね。ここの市場の人は、味の付いた物より自分で調理するの目的で市場へいらっしゃるからね。
出来上がってる物じゃ無くて。
今のおじちゃんでも自分でやるみたいで偉いです。
やっぱり自分でね。するのが一番美味しいわよね
チリメンもね。
だいたい3種類くらい置いて。
大きさですね。小さいのやら。
大きいほうが安いんですけどね。
やっぱり小さいと上等になっちゃう。色が白くて。
小さいとどんどん良い物になっちゃって
あとお正月用のごまめやら棒鱈。
棒鱈もね。年々高くなるのと、もう炊く人も少なくなってきてはいるんだけど。
やっぱり年末、市場に来たら棒鱈あると思っていただくから、一応用意。
それもね。一週間くらい水に漬けなくちゃいけないんで。
21日から毎年、家にこんなプールみたいな中入れて、毎日水替えて。一週間後にここに持って来る。
27くらいから持って来るんですよ。
やっぱりね。炊く方が多いですからね。ここら辺は。流石ですよね。
年末になるとねえ。やっぱり流石だなと思う。
やっぱり自分でね。するのが一番美味しいわよね。
まあ若い方はね。
何ですかこれって言われるけどね。何ですかこれって。
もう薪みたいなね。なんかね。
魚じゃ無いと思ってる。
こないだも小学生が勉強に来てて。先生が連れて。
先生も若いじゃないですか。30なってないくらいの先生。
子どもの質問より先生のが、これ何ですかって。
実際ね。
鮭の箱が。出すの忘れてたけどこんな感じで。昔からのね
結構今年、北海道沖の鮭が高くて、これが8,500円もするんです。
もう年末だから片身ちょうだいとか、まあ1匹ちょうだいとかとも。
あと贈りにね。お歳暮に。
切ってラップしてトレーに入れてお渡しもしてるので。
鮭の箱が。出すの忘れてたけどこんな感じで。昔からのね。
こういう感じか。ううん。らしくなりました。
ちょっと当たってるけどこれ自然の魚だから
●捌いたりもするんですか
ああそうなんです。
ちょうど今無くなったから、ちょっとじゃあ捌いて良いですか。
いや、もうねえ。柔らかくしてるから。すぐ。
こんなことばっかり毎日やってるから。
まずこういうヒレ類をとりあえず取っちゃってね。こうなる。
骨に沿ってカリカリカリと。よいしょ。
もうなんとなくこう綺麗に切るには、このカリカリ言わせないと。
綺麗な紅鮭が。
ちょっと当たってるけどこれ自然の魚だから。
どうしても痣みたいにね。こうやって当たるんですよ。
こんな感じ。何かあんまり綺麗じゃなかった。
だから一切れで値切って380円。高いと思う。うん。
こっちは冷紅って言ってカナダの方だから一切れ250円。
ちょっとね。色がね。
ほんと、これだけの自然の色が出てるから。
まあいいや、1人で頑張っちゃおかなと思って
●いつ頃から
私はお嫁に来てからだから、ええと、30年かなあ。
30年ちょっと、30年ちょいで。
おじいちゃんが、主人のお父さんがやってたのね。
そいで主人はまた別のとこでちょっと加工業やってるもんだから。
私、おじいちゃんと一緒に、ほかの従業員さんも居たんですけど、やってて。
おじいちゃん亡くなっちゃって、まあいいや、1人で頑張っちゃおかなと思って。
塩焼きは美味しいね。照り焼きでもね
ブリのかまで。
これが主人がやってる加工場の方から来る。
これも知ってる人だけ。表に出さないという。
塩焼きは美味しいね。照り焼きでもね。
ちょっとこれ、すごい大っきいからね。
何キロあるんだろう。
ブリ自体がね。大っきいからね。
1個150円で、6個900円。
ありがとうございます。
良いこれで。はい。
個人のおうちなのに、これだけ皆さん食べてくださる
これも柔らかいからね。うんうん。
個人のおうちなのに、これだけ皆さん食べてくださる。ねえ。
ご主人と息子さんが。
ありがと。1,000円ちょうどです。
これで一杯飲むんだって。ありがとうございます。
●チリメンの良い香りが
ありがとう。良かったら摘まんで。
夏はやりにくいんだけどね。
冬はね。いっぱい出せるから。
意外と、はい、女性でも出来ます。結構楽しいんです
●魚屋さんというと男性のイメージが
うん。そうですね。
でもね。ここの市場結構ね。
塩干物って、これは塩干物って言うんだけど。
生の魚はやっぱり男性が。
ほら生きてる物とか締めて殺したり、締めて料理するじゃない。
塩干物は割とね。おばちゃん多いよ。
もう止められちゃったけど、小山さんって言うね。お店もおばちゃんがやってたし。
あと大道さんも止めちゃって、去年止めてしまったんですけど。
まあ奥さんとご主人と息子さんでやってらしたし。
意外と、はい、女性でも出来ます。
ここは。この業種言うか。
結構楽しいんです。
見に来て面白そうだから。やって良いですか。みたいなとこから
●お嫁に来られたときは
そうですね。
びっくりしました。びっくり。びっくりポンです。びっくりポン。
いきなりねえ。
私しかも関東から来てます。東京なんですよ。元が。
市場も無い。下町でって言うのは初めてで。
でも、それが故に面白くって。何か。
で、お店。お店も。
子どもがすぐに出来なかったのね。8年くらい掛かってから。
その間やっぱり、結婚してしばらくして。お店に出てみたいんですけど。
住み込みの人も家に住んで、あの、居たのね。ここの従業員さんが。
で、見に来て面白そうだから。
やって良いですか。みたいなとこから。
でも結構面白いなと思って。
で、東京弁だったじゃない。もう今関西弁だけど。
ここ来て関西弁聞くの、ものすごい楽しくて。
ちょうど第一次漫才ブームで。
関西がこう割と東京にも受け入れられて来たときだったから。
もう何かそのまま未だにやっているという。
いきなり。それが面白い。
だからクラス会なんか行って。
みんな、例えば絵を描いてて、なんとか画展に出しましたとかって。
はあいとか言って、鮭が下ろせるようになりました。
何か何か全然違う世界でやるのがなかなか面白い。
全然1人でも1人じゃなく、みんなと一緒にやってる感じだから
ほんとここの市場はすごいですよ。女性のパワーが。
女性の集まりましょう会みたいなのをね。5,6年くらい前から立ち上げてくださってるのね。
ここの伊藤さんの奥さんとかが。理事もやってらっしゃるんだけど。市場の。
女性ばっかりで何か考えてやろうとか。売り出しみたいなやろうとか。
それからご飯食べに行こうとか。お正月行こうとか。
そう言うのよく計画立てて、だんだんだんだん女性パワー揃ってます。
で、仲良くなるじゃないですか。みんなでね。ご飯食べに行ったりね。
特に年末になるとなんとなくみんなね。頑張んなくちゃって言うのでチームワーク良くなってきて。
お互い励まし合いながらやるから、全然1人でも1人じゃなく、みんなと一緒にやってる感じだから。
どうもありがとうございました。
お疲れ様です。